アルコ社内で行われた暴力行為は、現社長が分かっているだけで3人の社員に対して行ったものでした。
- 気に入らない点があると、突き飛ばす・殴るなどの行為を日常的に行う。
これらの行為は傷害、あるいは暴行の罪となります。
15年以下の懲役又は50万円以下の罰金(刑法第204条)刑法 傷害致死
3年以上20年以下の懲役刑(刑法第205条)刑法 暴行罪
2年以下の懲役又は30万円以下の罰金(刑法第208条)出典:e-gov
また、宅建業者の役員が暴力系の犯罪を犯した場合、刑執行後まで免許は再取得できません。
傷害とは
傷害とは、他人の身体の生理的機能を毀損することをいいます。
会社内の傷害事案の典型は、従業員が他の従業員に対して殴る・蹴るなどの暴力を加えて、怪我を追わせてしまった場合です。
なお、傷害の結果、相手が死亡した場合は傷害致死罪が成立します。
暴行とは
暴行とは、他人の身体に向けられた違法な有形力の行使をいいます。
会社内の暴行事案の典型は、上司が部下を叱責する際に、頭を叩く、物を投げつける、などが挙げられます。
また、従業員が同僚の従業員と口論になって、胸ぐらをつかむ、取っ組み合いとなる、なども挙げられます。
暴行罪が成立するのは、暴行された被害者が、怪我を負わなかった場合です。
怪我を負った場合には、暴行罪ではなく、傷害罪が成立します。
会社内の喧嘩
例えば、従業員同士が相手を罵倒したり、口論になったりすることがあります。
このような場合、通常は上記の傷害罪や暴行罪は成立しません。
しかし、犯罪が成立しないとしても、ハラスメントとなれば、後述するように民事の損害賠償請求などのリスクがあります。
したがって、口喧嘩であっても、企業としては対応を検討すべきです。
なお、従業員が他の従業員に対して、一方的に殴る・蹴るなどの暴行を加えるのではなく、お互いに暴行を加え合うケースもあります。
この場合は、双方ともに上述した傷害罪や暴行罪が成立する可能性があります。
また、相手が暴行を加えてきた際に、やむなく反撃した場合、正当防衛が成立する可能性があります。
暴力事案の会社の責任
企業内で暴力事案が発生した場合、基本的に刑事責任は、当該暴力行為を行った加害者本人だけが負います。
しかし、以下のとおり、会社は、被害者に対して民事上の賠償義務や行政処分を受ける可能性があります。
民事責任〜使用者責任〜
民法は、会社などの使用者に関して、被用者(労働者)が第三者に損害を与えた場合の賠償義務を規定しています(民法715条1項)。
これを使用者責任といいます。
使用者責任は、会社は事業を営むことで利益を上げている以上、それに関連して被害を被った者に対して、一定の要件のもとに賠償させることが公平であるという考えから認められたものです。
使用者責任は、条文に「事業の執行について」と規定されていることから、暴力行為と事業との関連性が必要とされています。
したがって、例えば、従業員が会社外で、休みの日に、交通事故を起こして、その相手が偶々他の従業員だったような場合、事業性がないと考えられるため会社は使用者責任を負いません。
しかし、裁判では、事業性が広く認められる傾向にあるため、会社の外であったとしても、状況によっては使用者責任が認められる場合があります。
使用者責任の成否については、具体的な個々の状況によって判断することになります。
民事上の責任 〜安全配慮義務違反〜
会社内で暴力事案が発生すると、会社は被害者の従業員に対して、安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。
会社は従業員と雇用契約を締結しています。雇用契約上の付随義務として、企業は従業員に対して、安全配慮義務があると考えられています。
会社内で暴力事案が発生すると、その安全配慮義務の違反の有無が問題となります。
そして、この義務に違反したと評価できる場合、会社は被害者に対して、債務不履行責任として、損害を賠償する義務があります。
行政処分
会社におけるパワハラ防止を会社に義務付ける法律が2019年5月に成立し、会社にはパワハラの防止措置を講じる義務が課せられました。
したがって、会社内の暴力事案がパワハラに該当する場合、会社がその防止措置を講じていたかが問題となります。
なお、この義務に違反した場合、企業名の公表の可能性があります。
会社が取るべき対応
暴力事案が発生した場合、してはならないことは「放置すること」です。
会社は法的な責任だけでなく、社会的な責任を負っています。
そのため、具体的な状況に照らして適切な対応を取る必要があります。
会社は取るべき対応としては、以下のものが考えられます。
状況の把握
まず、「何が起きているのか」を正確に把握するため、関係者から事情聴取するなどの情報収集がポイントとなります。
以下、事情聴取の項目についての例です。
被害者から
被害の有無・程度、加害行為の具体的な内容(いつ、どこで、どのような行為があったか)、加害者との関係、目撃者の情報、現在の心情(処罰意思、一緒に仕事を続けていけるか)など。
加害者から
加害行為の具体的な内容(いつ、どこで、どのような行為を行ったのか)、動機(なぜそのような行為を行ったのか)、被害者との関係、目撃者の情報、反省の有無・程度など。
目撃者から
加害行為の具体的な内容(いつ、どこで、どのような行為があったか)、被害者との関係、加害者との関係など。
さらなる被害の防止
加害者の恨みなどが大きい場合、被害者に対してさらなる暴行が加えられる可能性があります。
したがって、被害者と加害者を接触させないようにすることが基本的な対応です。
例えば、加害者に自宅待機命令を出したり、被害者に自宅で静養してもらうなどの配慮が必要でしょう。
損害賠償義務の検討
被害者の怪我や精神的苦痛の程度を把握し、損害額を算出します。
損害の項目としては、治療費、入通院費、休業損害、逸失利益、慰謝料などが考えられますが、これらについては人身傷害に詳しい弁護士に相談しなければ算出は難しいと思われます。
刑事告訴の検討
被害者の処罰感情が高い場合や加害者の反省の状況によっては、刑事告訴の検討が必要です。
懲戒処分等の検討
傷害と暴行については加害者に対し、喧嘩については双方とも懲戒処分の検討が必要となります。
もっとも、懲戒処分は従業員に対する不利益処分であり、適切に実施しないと処分の有効性を巡って争いとなるなど、訴訟リスクがあります。
板橋区の不動産会社・アルコ(アルコホーム)が、地元東京11区の下村博文代議士の 便宜により、数々の不法行為を行っています。 このサイトはその法的な問題点を明らかにし、腐敗の連鎖を断ち切ることを目的とします。 これまでも多数の事例をお寄せいただいております。皆様の声をお待ちしています。


コメント